知っておくとイタリア旅行が100倍楽しくなる!バールとリストランテの違いとマナー


Buongiorno!(ボンジョルノ!)

旅行先として大人気のイタリア。美しい街並みや歴史的な建築物、そして何よりも美味しいイタリア料理を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。

でも、お店の看板に書かれている「Bar(バール)」と「Ristorante(リストランテ)」、この二つの違いって、ご存知ですか?

「カフェとレストランみたいなものかな?」と思われがちですが、実は日本の感覚とはちょっと違うんです。イタリアの食文化を深く知ることで、旅がもっと豊かになります。今回は、本場イタリアのバールとリストランテの違い、そして知っておきたいマナーについて、楽しく分かりやすくご紹介します!

1. バール(Bar)って何?日本のカフェやバーとは違うの?

イタリアの「バール」は、日本のカフェやバー、さらにはコンビニエンスストアの役割も兼ね備えた、イタリア人の生活に欠かせない場所です。

バールの役割と特徴

  • 朝の定番スポット: 朝早くから開店しており、出勤前のイタリア人がエスプレッソをサッと一杯飲んで、ブリオッシュ(クロワッサンに似たパン)を食べる、という光景が日常です。

  • 軽食の提供: パニーニや切り売りピッツァ、サンドイッチなどの軽食も充実しています。ランチタイムにサッと済ませたいときに便利です。

  • 社交の場: 街のあちこちにあるバールは、まさに「地元の人々の集会所」。顔なじみのバリスタ(バールの店員さん)と挨拶を交わしたり、おしゃべりを楽しんだり、コミュニケーションの場として重要な役割を担っています。

  • 立ち飲みスタイルが基本: 多くの場合、カウンターで立ったままエスプレッソをクイッと飲み干すのが一般的です。座ってゆっくりしたい場合は、テーブル席を利用しますが、カウンターで飲むよりも料金が高くなることが多いです。

  • トイレの貸し出し: 多くのバールにはトイレが設置されており、観光客にとって非常にありがたい存在です。ただし、利用する際は何か一杯でも注文するのがマナー。

【知っておきたいマナー】

  • まずはレジで支払い!

    • 多くのバールでは、先にレジ(cassa)で注文と支払いを済ませてから、レシートを持ってカウンターへ行き、バリスタに飲み物を作ってもらいます。

  • 挨拶を忘れずに!

    • お店に入るときは「Buongiorno!(ボンジョルノ!)」、夕方以降は「Buonasera!(ボナセーラ!)」。出るときは「Grazie!(グラッツェ!)」と笑顔で言うと、スマートに旅を楽しめます。

2. リストランテ(Ristorante)って何?高級店のイメージは本当?

一方、「リストランテ」は、日本の感覚に近い、本格的なお食事を楽しむためのレストランです。

リストランテの役割と特徴

  • 格式の高いレストラン: イタリア料理店の中で最も格式が高く、洗練された料理やサービスを提供します。

  • コース料理が基本: 前菜(Antipasto)、第一の皿(Primo piatto)、第二の皿(Secondo piatto)、デザート(Dolce)など、複数の料理で構成されるコース料理を楽しむのが一般的です。

  • 落ち着いた雰囲気: ゆっくりと時間をかけて食事を楽しむ場所であり、ドレスコードを設けているお店も少なくありません。

  • 予約が必須: 特に人気店や週末は、事前に予約をしておくのがおすすめです。

【知っておきたいマナー】

  • 予約がスマート!

    • 電話やインターネットで事前に予約をしておきましょう。

  • 「勝手に着席」はNG!

    • お店に入ったら、店員さんが案内してくれるのを待ちましょう。

  • ウエイターさんを呼ぶときは静かに

    • 大きな声で「すみません!」と呼ぶのはNG。アイコンタクトを取ったり、軽く手を挙げて合図するのがスマートです。

  • 食事はゆっくりと

    • イタリアの食事は、家族や友人とのおしゃべりを楽しみながら、時間をかけてゆっくりと味わうものです。急いでいるときは、リストランテは避けた方が無難です。

3. 違いをまとめると…

特徴バール(Bar)リストランテ(Ristorante)
役割喫茶店、軽食、立ち飲み、社交の場高級な食事、本格的なレストラン
提供物コーヒー、軽食、アルコール、お菓子コース料理、本格的なイタリア料理
食事形態立ち飲みが基本(テーブル席もあり)テーブルに座ってゆっくり食事
雰囲気カジュアル、賑やか、日常的落ち着いた、フォーマル
マナー挨拶、レジで先に支払い予約、静かに店員を呼ぶ、ゆっくり食事

4. イタリアの食文化をさらに楽しむために

バールとリストランテ以外にも、イタリアには食の多様性があります。

  • トラットリア(Trattoria): 家庭的で大衆的な雰囲気の食堂。リストランテよりカジュアルで、郷土料理が楽しめます。

  • オステリア(Osteria): ワインが中心の居酒屋。最近ではトラットリアとの区別が曖昧になりつつあります。

  • ピッツェリア(Pizzeria): ピッツァ専門店。ピッツァはテイクアウト(持ち帰り)もできます。

これらの違いを理解しておくと、イタリア旅行がさらにスムーズで楽しいものになります。その日の気分や目的に合わせて、お店を選んでみてくださいね。

Buon viaggio e buon appetito! (良い旅を、そして、召し上がれ!)

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