審査員の目を引く!プロポーザル用スライド構成と心に刺さるキャッチコピー術


公募型プロポーザルの最終局面であるプレゼンテーション。審査員は一日に何社もの提案を聞くため、文字が詰まった資料や抽象的な言葉ばかりの発表では、記憶に残ることなく評価が埋もれてしまいます。

勝ち残るために必要なのは、パッと見て内容が理解できる「視覚的な分かりやすさ」と、一瞬で心をつかむ「言葉の力」です。ここでは、審査員から高い評価を得るためのスライドデザインの型と、提案の魅力を最大化するキャッチコピーの作り方を徹底解説します。


1. 審査員に好まれる「スライドデザイン」の黄金テンプレート

プロポーザルのスライドは、芸術性よりも「情報の伝達速度」が重視されます。以下の構成とルールを守るだけで、資料の説得力は格段に向上します。

スライドの基本構成(標準的な10〜15枚の構成案)

  1. 表紙: 事業名、自社名、そして「今回の提案を一言で表すメインコピー」。

  2. 現状認識と課題: 現場調査やデータから導き出した「真の課題」を提示。

  3. 本提案のコンセプト: 課題をどう解決するかという全体像。

  4. 具体的施策(3〜5枚): 手法、ツール、工程など。図解をメインに。

  5. 実施体制・スケジュール: 「誰が」「いつ」やるかを明確に。顔写真を入れると信頼度アップ。

  6. 独自の付加価値(独自性): 他社にはない自社だけの強み、地域貢献策。

  7. まとめ・結び: 提案が実現した後の「明るい未来図」と熱意。

デザインの3大原則

  • ワンスライド・ワンメッセージ: 1枚のスライドで伝えることは1つに絞ります。タイトル(見出し)を読んだだけで、そのページの意味が分かるのが理想です。

  • 「3色の法則」で統一感を出す: ベースカラー(白・薄灰)、メインカラー(企業のロゴ色や自治体のイメージ色)、アクセントカラー(強調したい部分。赤やオレンジ)の3色に絞り、視覚的なノイズを減らします。

  • フォントサイズは24pt以上: 審査会場のモニターやスクリーンから離れていても読めるよう、本文は24pt以上、見出しは36pt程度を確保しましょう。


2. 一瞬で心をつかむ「刺さるキャッチコピー」の作り方

キャッチコピーは、提案の「魂」です。審査員が採点表に記入する際、そのまま引用したくなるような、鋭く、記憶に残るフレーズを配置しましょう。

ターゲットの「得たい結果」を言語化する

「〇〇システムの導入」という説明的な表現ではなく、その結果何が起きるかを書きます。

  • NG: 「最新のAIチャットボットによる住民対応の効率化」

  • OK: 「職員の電話応対をゼロへ。24時間365日、住民を待たせない窓口改革」

「数字」を入れて具体性を高める

抽象的な言葉は聞き流されますが、数字は思考を止めます。

  • NG: 「大幅なコスト削減を実現します」

  • OK: 「運用コストを30%カット。浮いた予算を次なる地域活性化の原動力に」

「対比」を使って変化を強調する

「今まで」と「これから」を対比させることで、提案の価値が際立ちます。

  • 例: 「『点』の支援から、『線』の伴走へ。バラバラだった情報を繋ぎ、一人ひとりに届く福祉を実現します」


3. プレゼンを成功させる「視覚効果」のテクニック

スライドの内容をより引き立てるために、以下の工夫を取り入れてみてください。

写真・イラストは「本物」を使う

フリー素材のいかにもな写真は避け、実際に現地で撮影した写真や、自社のスタッフが作業している風景を使用します。これにより「当事者意識」と「リアリティ」が伝わります。

データの「見せ方」を変える

グラフをそのまま載せるのではなく、強調したい部分だけに色をつけたり、矢印で注釈を入れたりして、「どこを見てほしいのか」をエスコートします。

「結び」のスライドに全力を注ぐ

最後に表示し続けるスライドは、最も重要なメッセージです。感謝の言葉だけでなく、「このプロジェクトを通じて地域をどう変えたいか」という情熱的なメッセージと、自社の自信を象徴する力強い画像で締めくくりましょう。


4. 審査員の印象に残る「言葉選び」のコツ

専門用語を並べ立てるのは逆効果です。中学生でも理解できる平易な言葉を使いつつ、要所でプロとしての「確かな知見」を感じさせるキーワードを織り交ぜます。

  • 「できます」ではなく「実現します」: 可能性ではなく、確信を伝える語尾を選びます。

  • 「私たちは」を主語にする: 組織としての責任感を強調するために、主語を明確にします。

  • 情緒的な価値を添える: 「効率的です」という機能的な価値に加え、「住民の笑顔が増えます」「職員が本来のクリエイティブな仕事に集中できます」といった、人間味のある価値を添えることで共感を得やすくなります。


結びに:選ばれる提案は「準備」で決まる

スライドのデザインやキャッチコピーは、単なるお飾りではありません。それは、あなたが発注者の課題をどれだけ自分事として捉え、真剣に解決策を考え抜いたかという「誠実さ」の表れです。

審査員の視点に立ち、ストレスなく内容が頭に入ってくる資料を作り上げてください。あなたの想いが言葉とビジュアルに乗って届いたとき、最高の評価が待っているはずです。


記事のまとめ

  • スライドは「結論先行」で構成し、1枚につき1つのメッセージに絞る。

  • デザインは「3色の法則」と「大きな文字」を徹底し、視覚的な分かりやすさを追求する。

  • キャッチコピーは「ベネフィット(利点)」と「数値」を盛り込み、審査員の記憶に残す。

  • 写真や図解を活用し、言葉で説明しきれない「変化後の姿」を可視化する。

  • 最後は情熱的なメッセージで締めくくり、パートナーとしての信頼を勝ち取る。

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