プレゼン当日の質疑応答で無双する!評価を落とさないNGワード集と最強のチーム布陣
公募型プロポーザルのプレゼンテーションにおいて、スライド説明と同じか、それ以上に重要なのが「質疑応答」です。審査員は、あらかじめ用意された発表内容だけでなく、突発的な質問への対応力を見て、その企業の「本気度」と「実務遂行能力」を厳しくチェックしています。
また、プレゼン当日のチーム構成や役割分担がバラバラだと、「社内の連携が取れていないのでは?」という不安を与えてしまいます。ここでは、審査員を納得させ、加点をもぎ取るための質疑応答テクニックと、受注を確実にするチームの役割分担について徹底解説します。
1. 質疑応答で評価を下げる「NGワード」と「言い換え」の技術
質問に対して「うっかり」発してしまいがちな言葉が、信頼を失墜させることがあります。言葉選び一つで、専門性と誠実さをアピールしましょう。
① 「検討いたします」は逃げの言葉
NG: 「その点については、受注後に詳しく検討いたします」
理由: 準備不足、または解決策を持っていないと判断されます。
言い換え: 「現時点では、〇〇という手法を軸に具体的なスキームを構築済みです。貴組織の細かな運用に合わせ、最適な形へ微調整させていただきます」
② 「たぶん」「おそらく」は不安の種
NG: 「たぶん、そのスケジュールでも間に合うと思います」
理由: 根拠のない楽観論は、公共事業においては最大のリスクと見なされます。
言い換え: 「過去の類似案件では〇〇日で完了した実績がございますので、確実性の高い工程管理が可能です」
③ 「持ち帰ります」の多用はNG
NG: 「担当者が不在のため、一度持ち帰って確認します」
理由: プレゼンメンバーに決定権や知識がないと見なされます。
言い換え: 可能な限りその場で「現時点で判明している範囲」を答え、「詳細なデータについては本日中に追記として送付いたします」と即応性を示します。
④ 「仕様書になかったので」は責任転嫁
NG: 「それは仕様書に記載がなかったので、想定しておりませんでした」
理由: 指示待ちの姿勢と捉えられ、パートナーとしての魅力が半減します。
言い換え: 「ご指摘の点は非常に重要な視点です。弊社の提案では〇〇の部分でその懸念をカバーできる設計にしておりますが、さらに強化することも可能です」
2. 受注を勝ち取る「チームの役割分担」の最適解
プレゼン会場に入るメンバーのバランスは、審査員の安心感に直結します。理想的な3名体制を例に、それぞれの役割を定義します。
① リーダー(総括責任者):信頼の顔
役割: 全体のコンセプト説明、質疑応答のコントロール、熱意の表明。
適任者: 部長級やプロジェクトマネージャー。
立ち振る舞い: 質問に対して「誰が答えるか」を瞬時に判断し、チームを指揮する司令塔となります。
② 実務担当者(スペシャリスト):スキルの証
役割: 具体的な手法、技術的な根拠、現場運用の詳細説明。
適任者: 実際に手を動かす主担者。
立ち振る舞い: 専門用語を噛み砕き、審査員の疑問を「技術的根拠」で解消します。「現場を知っている」という説得力が武器です。
③ サポート・書記:隙のない守り
役割: 質疑応答のメモ、不足情報の補足、資料の提示(指し示し)。
適任者: 若手ホープや、実務を細かく把握しているアシスタント。
立ち振る舞い: リーダーや実務担当者が答えに詰まりそうな際、「補足させていただきます」と資料を提示しながら助け舟を出します。この連携が「組織力」として評価されます。
3. 質疑応答を「無双」するための実践トレーニング
「Yes-And」の法則で答える
審査員からの厳しい指摘に対し、反論したり、ただ謝ったりするのは得策ではありません。「おっしゃる通り、非常に鋭いご指摘です(Yes)。その点については、私共も〇〇という対策を準備しており、さらに△△を加えることで解決できます(And)」と、指摘を提案の強化に繋げます。
沈黙を作らない「つなぎ」の言葉
質問の意図を確認するふりをして、回答を整理する時間を数秒稼ぎます。
「〇〇に関するリスク管理についてのご質問ですね。ありがとうございます。その点については、大きく分けて2つの対策がございます。まず1つ目は……」
視線を外さない
質問した審査員の目を見て答えるのはもちろんですが、回答の後半では他の審査員にも視線を向け、全員に納得してもらう姿勢を見せましょう。
4. チームの連携を高める「直前シミュレーション」
アイコンタクトの練習: 誰がどのジャンルの質問に答えるか、目配せで合図を送る練習をします。
「最悪の質問」への回答作り: 自社の弱点を突くような質問をあえて出し合い、チームとしての公式見解を固めておきます。
時間の厳守: 質疑応答の持ち時間を使い切るくらい、丁寧かつ簡潔な回答を心がけます。
結びに:質疑応答は「最高のPRタイム」
質疑応答を「怖いもの」と捉えるのではなく、自分たちの専門性をさらにアピールできる「ボーナスタイム」だと考え方を変えてみてください。審査員の不安を一つひとつ丁寧に取り除いていくプロセスこそが、契約書にサインをもらうための最後の一押しになります。
チーム全員が同じ方向を向き、自信を持って回答する姿は、どんな立派な書類よりも強く審査員の心に響きます。万全の準備で、プロポーザルという舞台を勝ち抜きましょう。
記事のまとめ
「検討します」「おそらく」などの曖昧な言葉を排除し、断定的な根拠を示す。
指摘を否定せず、提案をブラッシュアップする機会として「Yes-And」で返す。
リーダー、実務者、サポーターの役割を明確にし、組織としての結束力を見せる。
質問に対しては、結論から先に述べる「結論先行型」の回答を徹底する。
事前の想定問答トレーニングが、当日の余裕と自信を生み出す。