日本とは大違い?イタリアの誕生日文化と絶対に失敗しないお祝いマナー
海外の友人が増えたり、イタリア旅行中に現地の方と交流したりする機会があると、避けて通れないのが「お祝い」の席です。特に誕生日は、その国の文化が色濃く反映される大切なイベント。しかし、イタリアの誕生日習慣は、私たちが当たり前だと思っている日本の常識とは正反対なことが少なくありません。
知らずにいると、せっかくのお祝いで相手を困惑させてしまったり、マナー違反になってしまったりすることも。今回は、イタリア在住経験者や現地事情に詳しいプロの視点から、イタリア流の誕生日の過ごし方と、絶対に外さないお祝いマナーを徹底解説します。
1. 衝撃の違い!主役がゲストをもてなす「振る舞い」文化
日本の誕生日といえば、主役が「おめでとう!」と祝われ、周囲がケーキを準備し、食事代を奢るのが一般的ですよね。しかし、イタリアではこの構図が真逆になります。
イタリアでは、誕生日を迎えた本人が、友人や同僚を招待して食事や飲み物、ケーキを振る舞うのが伝統的なスタイルです。「私の誕生を祝ってくれる大切な皆さんに、感謝を込めておもてなしをしたい」という考え方が根底にあるためです。
職場での振る舞い: 誕生日の朝、本人が大量のクロワッサンやケーキ、お菓子をオフィスに持参し、同僚に配る光景は日常茶飯事です。
パーティーの支払い: レストランでパーティーを開く場合も、基本的には主役が支払いを持ちます(※最近では友人たちが少しずつ出し合うケースも増えていますが、基本は主役の招待です)。
もしイタリア人の友人のパーティーに呼ばれたら、無理に奢ろうとするのではなく、心からのプレゼントと「おめでとう!」の言葉を届けるのがスマートです。
2. 知らないと怖い?「早すぎるお祝い」は縁起が悪い
日本人なら、誕生日の数日前に会った際、「ちょっと早いけど、おめでとう!」と声をかけることがありますよね。実はこれ、イタリアでは最大のタブーに近い行為です。
イタリアには「誕生日より前に祝うのは不吉(jella)」という強い迷信があります。「無事にその日を迎えられるかどうかは神のみぞ知る」という感覚が根強いため、当日より前に「おめでとう」と言うことは、まるでその人の運命を邪魔するような失礼な響きを持ってしまうのです。
鉄則: お祝いのメッセージやプレゼントは、必ず「当日」以降に送りましょう。
もし忘れてしまったら: 遅れて祝うこと(Auguri in ritardo)については全く問題ありません。早すぎるお祝いよりも、数日遅れて祝う方がイタリアではずっと好意的です。
3. 伝統の儀式?「歳の数だけ耳を引っ張る」
イタリアの家庭や親しい友人の間で行われる、少しユニークな風習があります。それが、誕生日の人の耳を引っ張る「Tirare le orecchie(ティラーレ・レ・オレッキエ)」です。
「長く、元気に育つように」という願いを込めて、歳の数だけ耳たぶを軽く引っ張ります。子供だけでなく、大人になっても親しい間柄で行われるこの儀式は、イタリアならではの温かいコミュニケーション。もし現地で耳を引っ張られたら、それはあなたが深い親愛の情を寄せられている証拠です。
4. 失敗しないプレゼント選びと渡し方
イタリアでお祝いの品を贈る際にも、日本とは異なるポイントがいくつかあります。
ラッピングはその場で開けるのが基本
日本では「後でゆっくり開けますね」と遠慮するのが美徳とされることもありますが、イタリアでは**「もらったその場で、みんなの前で開ける」**のがマナーです。包み紙をワクワクしながら破り、中身を見て全力で喜びを表現することが、贈り主への最大の敬意になります。
避けるべき贈り物:花束の数に注意
花を贈るのは非常に喜ばれますが、イタリアには花の数や種類に関するマナーがあります。
奇数が基本: 花束にする際、花の数は「奇数」にするのが一般的です。偶数は葬儀を連想させることがあるため避けましょう(ただし、12本=ダースなどの区切りはOKとされることもあります)。
菊の花(Crisantemi)はNG: イタリアで菊は死者に捧げる花です。どんなに綺麗でも、お祝いの席には絶対に選ばないようにしましょう。
5. 誕生日に使える!魔法のイタリア語フレーズ
最後に、マナーを完璧に守った上で添えたい、心温まる一言をご紹介します。
Tanti auguri!(タンティ・アウグーリ)
「たくさんの祝福を!」という意味の最も定番なフレーズ。
Buon compleanno!(ブオン・コンプレアンノ)
「誕生日おめでとう!」という直球の表現。
Cento di questi giorni!(チェント・ディ・クエスティー・ジョルニ)
「こんな素晴らしい日が100年も続きますように」という、長寿と幸福を願うイタリア人らしい粋な言い回しです。
まとめ:文化を尊重して最高の思い出を
イタリアの誕生日文化は、自己主張と他者への愛が共存する、とても情熱的で温かいものです。
「主役が振る舞う」「当日に祝う」「その場でプレゼントを開ける」といったルールは、一見驚くかもしれませんが、すべては「今、この瞬間を一緒に楽しもう」というイタリアン・スピリットから生まれています。
これらのマナーを少し意識するだけで、現地の方との絆はぐっと深まるはず。ぜひ、ルールを恐れずに、心からの「Auguri!」を伝えてみてください。
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